
ALT 芸能マネジメント契約にかかる法的手続きのご報告 ——アーティストが安心して活動に専念するために—— 石山蓮華 私は、原告として出演料にかかる消費税分の取扱いをめぐる民事上の損害賠償請求訴訟を起こし、手続きを進めてまいりました。 この度、相手方より和解金の支払いを受けること、かつ、本件の経緯を公表することを含む内容での和解成立をご報告いたします。 アーティストや芸能従事者は、芸能事務所に所属していても、多くの場合、働き方の上では個人事業主(フリーランス)です。なかには、自身の活動と別にアルバイトを続けないと暮らせないなど不安定な経済的状況に置かれている人もいます。 多くの芸能事務所は、アーティストの窓口となり、さまざまな出演の相談を受け、条件交渉やスケジュール調整などのサポート、トラブル対応、契約・精算の手続きなどを担っています。仕事・情報・お金の窓口を事務所がまとめて請け負い、管理する構造により、ある面では権力勾配(力関係の差)が生まれやすく、信頼関係のもと、事務所の提案するマネジメント契約書をアーティストがそのまま受けいれる場合が少なくありません。 私は10代の頃から芸能の仕事を始め、これまで複数の芸能事務所にお世話になってきました。しかし、このたび、マネジメント契約の問題から、原告として訴訟を提起することとなり、学ぶところがありました。 私が経験したトラブルは、出演料の分配にあたり、消費税分の取扱いで事務所側と認識の齟齬があったというものです。自身の出演料にかかる消費税分について、本人には分配しない芸能事務所が一部あることを今回の経験で知りました。

ALT 出演料の分配に関して、消費税分について明記しているマネジメント契約書もあれば、記載のないものも使われています。私はそれまでの経験から、消費税分も出演料の一部として分配されると考えていましたが、それは業界の慣習とはなっておらず、お互いに消費税分の扱いについてどのような認識があるかの確認、および契約書のチェックが必要な事柄でした。 個人事業主として契約に対する認識が甘かったと痛感しています。 そこで、表現者と芸能事務所という契約当事者が対等に、双方が契約内容を十分に理解して契約できるような環境整備が必要だと強く感じました。それが、アーティストやスタッフが適切な報酬を得て活動に専念できること、身体的・心理的に安全な状況で働けることにつながります。 表現に携わる誰もが、私と同じようなトラブルを経験しないで済むよう、自分にできることは何かと考えるようになりました。 以上の経緯から、このようなご報告をするに至りました。なお、本稿は特定の個人・団体を非難する意図はなく、私の経験が誰かの役に立てばと思い、共有する次第です。 この間、代理人弁護士の大沼和子先生をはじめ、家族や友人、関係者の皆さま、いつもあたたかく応援して下さる皆さまのお声や、さまざまな舞台に立つ表現者たちの姿に励まされ、勇気をいただきました。深く感謝いたします。 より一層精進してまいりますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。 2026年3月20日











































