📘『青い絵本』
桜木紫乃|実業之日本社|2024/11
5つの短編全てに絵本が登場し、重要な役割を
担っています。いずれも絵本の内容が詳細に書かれ
ており、実在していると勘違いしてしまう程!
最初の短編に登場した、少年が湖畔に出かける話の
『ほら、みて』サット・ハミルトン作
は欲しくなってamazonで検索しちゃいました😓
#絵本が登場する小説
📕『はいいろのぼくとオレンジのあいつ』
谷口智則 |文渓堂|2026/10
✦ふたつの色が尊重し合う世界
ひとりでいるのが好きな灰色のオオカミと、森に
やってきたオレンジ色のキツネとの友情の始まりを
雰囲気豊かに描いた絵本。
なのですが、特に注目したいのが灰色の使い方。
絵本では、灰色の世界が色鮮やかな世界を引き立て
たり、寂しさや暗い気持ちを表したりすることが
よくあります。
本作でも、ひとりでいるのが好きなオオカミの
世界を表しているように見えます。でも、それを
谷口さんが描くと、なんとも魅力的なんですよね。
白黒写真に独特の味わいがあるように、灰色にも
豊かな表情がある。なるほど、これがオオカミの
好きな世界なんだなと納得してしまいました。
一方で、お話好きなキツネを表す色はオレンジ。
キツネとの出会いによって、オオカミが色鮮やか
な世界に目覚めていく……なんて展開だったら、
少し興醒めしてしまったかもしれません。
オオカミにはオオカミの、キツネにはキツネの
好きな色がある。優劣をつけることなく、お互い
の世界を大切にしながら友情が育まれるところに
本作ならではの深さを感じました。
文章のない場面も多いのですが、その分、ふたり
の間に流れる言葉にならない気持ちをたくさん
読み取れるのではないでしょうか。
左右対称な構図の表紙も、そんな関係を象徴して
いるかのよう。向かい合う尻尾がいいですね。
📕『もぐらちゃんのハロウィン』
北岸 由美|白泉社|2026/9
✦ハロウィンのお洒落リーダー現る
ハロウィンの絵本といえば、お化けの仮装は定番。
でも本作は、洋服や小物をどう組み合わせるかを
ファッションのように楽しめるところが新鮮です。
まず驚いたのが、見開きいっぱいに広がるもぐら
ちゃんのクローゼットの充実ぶり。仮装にかける
本気度が高い!そしてページをめくると何に変身
したのかが分かる。さらには他の動物たちの家に
も招かれ、それぞれのクローゼットにあるものを
使って、仮装を手伝ってあげるのです。
あれとこれを組み合わせたら、何に変身できる?
読者も一緒にコーディネートを楽しめますよ。
クローゼットは色々と想像が膨らむ場所ですね。
ふと気になったのですが、絵本にクローゼットが
登場するようになったのは、いつ頃からなのか。
昔なら「押入れ」が登場しそうな場面でも、
今ではクローゼットが活躍している気がします。
住まいの洋風化とも関係がありそうです。
ちなみに最近の絵本では
ハッピーバースデイ|ペク・ヒナ|ブロンズ新社
きょうはなにきる?|くらはしれい|KADOKAWA
などでも、クローゼットが一役買っています。
この辺りは今後も注目していきたいです。
昨晩はアースノーマットで虫除け結界を張り、
久しぶりにぐっすり眠れました。実にいい気分。
さて、問題はハンマー叩きの刑を免れた
例の超音波虫駆除器。その胡散臭さを体験して
みたいという物好きな方は、こちらからどうぞ。
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