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幽終の備忘録

Joined July 2024
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漠然とした乱れ。
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今年は左手の怪我で彼岸花の時期を逃した。 二十五針縫い、神経も傷めた。 猛烈な違和感や多彩な痛みが中々消えない。 あゝ、一刻も早く、山深く、歩き疲れ、凩に気付かされ、畏怖すべき旅の途中で、、、茫然となりたい。
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語り継がれない記憶 瓦解した世界の狭間、死に損ないが嗤う
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神すら惑う鳥居。 安永の時代に建立された造形美は依然、目立った欠損こそないものの、その機能は絡まる鬱蒼により幕を下ろしていた。 我が物顔の蜂が風を切る 払われる事のない蜘蛛の輪郭 私は茫然と魅ていた 秘すべき理の不全を
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渡るべき橋が在った。 潜るべき鳥居が在った。 避けるべき根が在った。 煌々とするだけの、光が在った。 ただ、、、それだけのこと。
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逆風
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部分的に表皮の剥がれ落ちた廃参道の鳥居。 何故こうなっているのかよく分からない。 石材の特性だろうか? そもそも石材ではないのか? それとも意図的なのか? いずれは全て、剥き出しになるのだろうか。
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比較的知名度の高い廃集落より更に山深い僻地に在る、廃集落の廃神社。 人々がかつて往来していた頃から言えば、かなり様変わりしている筈である。 けれど、確かに感じられる気がした。 在りし日を。 座り込んだ私に蟻が這う。 少しの間、目を閉じた。 風が乗せる、杉の香りが心地よい。
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宴もたけなわ
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その鳥居、在る筈のない場所に在るかの如き違和感の漂う──── 片時も目を離さないことで生じる夢幽感。私は体外へ離脱してゆくかのよう。 全て埋没する迄、そう永くはないだろうか。 故に私は忘れないだろう、あの、、、余念なき悲壮美を。
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標高九百三十メートルの僻地。 とある廃集落の廃神社。 これ程の場所に石造鳥居と狛犬が残存する事実は非常に得難いと、近頃の旅を通してより実感する。 幽玄な非日常を享受するのであれば、孤独である必要がある…そう思っている。
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暗がる影を追って
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拝殿
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恍惚な微笑を浮かべる私は一体、何者であったのか。 掻き分けた際の傷口に伝う雨。 私による独白へ私は、耳を澄ましていた。 殺し疲れた気配、、、 嵐の前は静かで────
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情報もなく昔の地形図の鳥居記号だけを頼りに参詣する場合、いざ行くと更地ないし形跡皆無な事が多々ある。 それが山深ければ深い程……正に徒労だ。 空虚な祠が在るだけ、まだ救いがあるのです。
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お忘れ亡き
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「霊獣ノ形骸」 零 所謂、廃神社の狛犬。 守護すべき神域を喪失し、かつての崇敬の残留思念すら風化を辿った。 無論、動くことはなく自然へ委ねるのみ。 けれど、そのさまに、美を憶えるのは私の咎だろうか。 虚に、阿吽など在りもせず。
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幽闇に惑い傍観
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「霊獣ノ形骸」 拾
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